フジロック2008日記 〜トリッキーな2日目編

RyoTheLukewater2008-08-05


ああ今日も暑い。しかし前日シンゴ2を見ずに寝続けていたのがよかったのか、体調は非常に良好。睡眠は大事です。
というわけで、前日と同じ温泉へ行ってコンビニ行って買い食いして、野菜が不足してる感があったのでお供のお酒をベジーテにして(笑)、PARAを見るべく急いで帰ってきましたとさ。


eastern youth@Green Stage
温泉から急いで帰ってきたら意外と時間があった。彼らのライブは初めてフジ(99年)で見たのですよ。それ以来!当たり前だけど3人だからステージが広いが、そんなこと関係なくマイペースに演奏してました。ちょっとオリエンタルで性急なパンクナンバーが朝のグリーンステージに映える。「今度会ったら、一緒に酒でも飲もうじゃないか」吉野さん、カッコ良すぎです。いいもん見た。


PARA@Orange Court
パラを見るために今日は早く来たのです。山本精一さんの「拍数えないでまったり見てください」というゆる〜いMCではじまったパラのライブ。これで3回目で、前回はオプティカルな映像とバシッとリンクしたそれはそれはかっこいいライブだったんですが、自然光の中で見るパラもなかなか良いものです。
相変わらず頭で拍数を数えてるとハテナがたくさん現われてこんがらがってしまう/けど気持ちよく踊れてしまう、という背反した変態音楽。精一さんの(もう終わりかと思って)「あとどれ位?」「え、30分?半分もあるの?」てな脱力MC(トクマルシューゴも見てたみたいで、自身のライブのときネタにしてた)も場の雰囲気に馴染みさらに謎の磁場が強まる好ライブでしたよ。
変拍子祭りinフジロック。去年がバトルスなら、今年はPARAやで!


鈴木慶一/Captain HATE and The Seasick Sailors feat.曽我部恵一@Orrange Court
パラで体力使い果たしちゃったみたいで眠い。風呂上り直後に運動したせいか。ということでビール飲んだあと、半ばまどろみながら見てました。どっちも名前が「けいいち」なんだね。鈴木さん声渋い。そして曽我部氏、こんないい声してたっけ?語りから入る曲すごいいい曲じゃないですか。僕は寝てたけど最後の方で直前に出てた「せいいち」さんが客演したらしい。みんな名前が似てる。


トクマルシューゴ@Gipsy Avaron
開演前から延々とリハをやってたよ。隣りのお客さんは開演後しばらくして「リハの方が良かった」なんて仰ってましたが。
バンド編成も変わっててアコーディオン、ギター(トクマルさん)、打楽器?(演奏中手元見えず)、ドラムという並び。ドラムなんてどう見ても子供用のドラムキットで、どこ叩いてもちっこいタムみたいな音しかしないのよ。面白いなあ。
セットリストは前日の苗場食堂と全て替えてたみたいですね。「パラシュート」から始まったんだけど、おもちゃ箱ひっくり返したらオルゴールが鳴り出しちゃったみたいな演奏とトクマルさんの線の細い声が空に溶けていって凄く気持ちがいいのよ。周りからは歌が無いほうが、、みたいな声も聞こえてきたけど、そうかなあ?あの空気交じりの高音はアヴァロンの空間にとても合ってたと思うけどな。
ギターも予想以上に上手で、ブレイクで盛り上がる場面ではなんちゃってフラメンコギターみたいなフレーズも弾いてましたが、おそらく前日見たアダム・ピアースよりもうまいんじゃないかな。
あーあと、演奏はそんななのにMCはアマチュアリズム炸裂って感じで、毒吐いてるのか自虐なのか分からない・どこに行き着くのか謎のコメントにずっこけるのでした。ポカリスエットのCMやってるけどボルヴィックの方が好きとか、フジは最高!と持ち上げといて、来年は海がいいからサマソニに出たい、とか。予想通りひねくれた人でした。僕やみんなと同じようにね。
いや、気持ちよかった。


ZUTONS@White Stage
前回はRed Marqeeで見たかな。なんかそんときよりも骨太になってる気が。60〜70年代ロックに接近?その分普通のロックバンドになって魅力が薄れた気がする。最後のハウ・ハウ言ってたやつみたいなB級パロソングの方が個人的には面白いと思う。


Tricky@Red Marqee
腹が減ったのでうどんを食してからレッドへ。以前ホワイトでやったライブのビデオを見てあまりの暗黒っぷりにぶっ飛ばされたトリッキー。今回は如何に?

多分開始15分後くらいにテントへ入って行ったんだけど、前のほう以外結構空いてた。前方は何やら異常な盛り上がりだけど。相変わらず薄暗いステージだ。よくよく目を凝らすと、お、いたいたトリッキーだ。相変わらず大半は女性ボーカルに歌わせて自分はドラムセットの片隅で後ろ向いてモゴモゴやってる。だけどなんですかこの存在感。
音の方はというと、暗くて重くてタメの効いたビート、けど不思議な覚醒感があるそのサウンドは、そう意外とトリップホップと呼ばれたものに近いものでした。『Remix』かなんかのインタビューであんなに自分はトリップホップには属してなかったって否定してたのに。三つ子の魂百までつーことか。
それにしてもトリッキー本人の歌というかラップというか呪文みたいなヴォーカルには心底震えてしまった。どうやったらあんな雰囲気を身に纏えるんですか?というほどカリスマ性があったのでした。
アンソニー・キーディスとやった「Girls」も迫力3倍増しで全然別の曲になってたし、最後の曲は多分「彼女は僕の元から去った。けど彼女はスペシャルだ」みたいな内容の曲だと思うんだけど、「痛み」すら感じられる、身を切るような歌(というか呪文)はすさまじくて、全身肌に粟を生ずるとはこのことか、という状態でした。全部見ときゃ良かった!と悔やまれる。
個人的ベストアクトです。今回震えたのは結局トリッキーとマイブラだけだった。


PRIMAL SCREAM@Green Stage
新曲有り、ヒット曲有り、CSSラヴフォックスとのデュエット有りといった網羅的選曲。最大公約数を楽しませるカッコイイロックンロールショー。ボビーもまあ、楽しそうでした。それにしても年取ったけど体系変わんなくてすげえなあ。サポートギターやってるバーリーが昔のボビーそっくりで驚きだった。マーク・スチュワートに1曲捧げてた。プライマルの気だるいバラードって好きなんだよな。


Mark Stewart + The Maffia@Orange Court
移動中に「Swastica Eyes」「Rocks」「Country Girl」が聴こえる。オレンジコートに着いたら既に極悪ダブライブが繰り広げられていた。ブットいベース音にタイトなドラム、またエイドリアン・シャーウッドのミキシングが極悪過ぎるぜ。マーク・スチュワート(巨大)は歌わないときもそこかしこをウロウロして落ち着き無いことはショーン・ライダーの如し(動きはベズ入ってた)。ああそうか今回はUK祭りだったのか・・・。
なんだかそれ以外は気持ちよかったということしか記憶が無いのです。ベースがブリブリでミキシングは凶悪でヴォーカルはウロウロしてて僕は飛ばされて・・・・


Underworld@Green Stage
オレンジの酩酊地獄(天国?)から命からがら帰りみんなと集合。全員でUnderworldを見ることに。
それにしてもカール・ハイドが煽る煽る。もう50歳オーバーでしょ!あのおっさんようやるわ!プライマルとは一転、溢れるポジティヴィティ。セットリストもヒット曲を散りばめたサービス満点なもので、周りのみんなも楽しそうに踊ってた。本編最後にRezのイントロが流れたときは幸せだったなあ。
Born Slippy nuxxをアンコールでやってありえないくらい大量の風船が落ちてきてエンディング。
翌日韓国でやるフェスに出演するため、アンダーワールドはその日のうちに日本を後にしたらしい。。2人に拍手を。

腹が減ったのでワールドレストランに非難してクイーンシーバの合がけカレーなどを食す。うまし。隣りに電池の切れかかった男が1人。それにしても昨日と比べて凄い人だなー。去年と比べて全然人減ってなんじゃないのかな。とここでテントへ戻り体力の回復を図るべく仮眠をば。前日のリベンジを果たすべく、今日ばかりはリッチーを見るのだ!

Richie Hawtin(気合で起きました。ミニマルは自分との戦い)
気合で起きましたよ。3:00前くらいに。とぼとぼとRedに歩いていくとまだまだ居ますね人が。そしてテント前にはおびただしい死体とゴミの山が。今年はゴミが多いですな。自分が持ってきたものは自分でゴミ箱に入れて欲しいものです。
久し振りに見たリッチーは予想に反して結構盛り上げてた。まあでもミニマルなんですけど。ミニマルは段々と自分との戦いになってくる気がする。前夜祭の卓球よりもしっくりくるなー。40分くらい踊って腰が痛くなってきたので早めに切り上げ。腰は毎年酷いことになるので。
パレスの前を通るとバーの机の上で外人のチャンネーがストリップでオッパイを出してた。盛り上がってますなー。そんなかんやを横目で見つつ4:00過ぎにテントへ。気がつくと空が白み始めてます。
明日は最終日だ!果たして腰は持つ、のか?


というわけで3日目に続きます。