jazz today@東京大学駒場小空間へ行ってきた

RyoTheLukewater2007-04-23

発案者の集合のもと開場1時間前に行ったら誰も並んでおらず、じゃあ開場時間ジャストに行けばいいやと思いその時間に行ったら長蛇の列がそこにあった。あらら。まあ全然座れたのでよかったのだけど。

会場はステージを底に、擂鉢状に取り囲むように席が配置してあっていい雰囲気。通常のドラムセットの他にスプラッシュ、カウベル、スネア、バスドラだけの小っちゃなキットが2台置いてある。ほほう。

chummy lotus-eater
コンボピアノ渡邊さんの弟さんとリトルクリーチャーズ栗原さんのユニット。普通のロック。ギターも歌も印象に残らず。ドラムセット真横の席だったので、栗原さんのドラミングを見ながらやり過ごす。もうすぐCDが出るらしい。


itoken + jimanica (a.k.a. d.v.d)
上に書いたツインドラム+プログラミングのユニット。VJも加わりどうやらd.v.dでの演奏だった模様。ポリリズムがカッコ良い。特に最後から2曲目の3・4・5の拍子で取れる曲は頭の中では踊り狂ってました。来てよかった。jimanicaさん、こんなにカウベルを効果的に使う人は見たことないっす。イトケンさんも逆サイドだったけど、かっこ良かった。2人の音とリンクしている映像も凄く好み。放射していく線・ドットの方向が変わりこっちに向かってくる所なんてサイコーでした。TDLスペースマウンテンに乗った気分。


鼎談:キップ・ハンラハン佐々木敦野々村文宏
キップ・ハンラハンの見た目が余りにも巨大なので驚く。ビル・ラズウェルの2倍位はあるな・・。デジタル対アナログ(音質の話。SACDはダメながらも、まだいい方のダメ、らしい 笑)、メジャーレーベル対インディペンデントレーベル、日本とアメリカのCD製作環境の違い(アメリカではこんないい紙は使えない、と言っていた)、自身のルーツから12年振りの新作の話まで。終始態度はペシミスティック。アメリカかなり抑圧があるんだろうな。相変わらず金は無いそう。佐々木さんがメジャーから出ているCDと自分達が作ったCDとは見た目は一緒だが別物と思いたいという話を振ったあと、キップ・ハンラハンは苦笑しながらそう思いたいと言っていて、多分同じものとして勝負をして明白にセールス等で負けてしまっていることを理解しつつも、でもCDを出さざる負えない、なぜならそれが世界との関わり方だからと言っていたことにグッときてしまった。
リチャード・セラの話題が一瞬出て、リチャード・セラは30年前に映像作品を作ってて(知らなかった!)、それが上空?の手が届きそうな所ににセラっぽい彫刻物があって掴もうとするんだけど掴めないという作品らしいのだが、これを彼(キップ)はとても素晴らしイと言っていて、そんな音楽が作りたいと話していた(様な気がしたのだけど、これは記憶間違いかもしれませぬ・・)ことが印象的。あと、メルロ・ポンティもおんなじ様な事をやったらしいのだけど、これは全然ダメだったとのこと。どうダメなのだろうか。うーん、この話題もっと聞きたかった。
さてその新作(タイトルは未定とのこと)ですが、会場内でかかっていたのを聞いた限りでは軽やかでセクシーな印象。老いてなお盛ん。というよりも自分の音楽で世界が変えられないことの無力さに今だ凄く憤りを感じているらしく、うわ現役バリバリじゃないか、と驚いてしまった。発売が楽しみだ。


combopiano(渡邊琢磨+渡邊光芳+栗原務 guest: 内田也哉子
先の対談の反応を見ていると、どうやらこの日はコンボピアノのファンが多かったようだ。キップ・ハンラハンが目の前に!とか意気込んでいた我々は、やはりマイノリティの側に属しているのだった 笑。この日のメンバーから予想されるとおり、僕の持っているCDとは違いかなりロックに振れたライブでした。ギターが怪しかったなあ。正直、足を引っ張っていたのではないでしょうか。あと、栗原さんは初見かと思うくらい譜面をガン見していて、まあそれもロックと言えばロックでした。期待していたキップ・ハンラハンの参加は無し。けれど最後、渡邊琢磨さんが一人でキップの曲を演奏して(と、友人が言っていた)、それを本人が見るといういい画が見れました。


無料だったしいい時間だったのだけど、少し物足りなく感じ昨日(23日)のトークイベントへ行ってきました。その模様は明日書ければいいなと思いますー。


やっぱりこれが好きかな。

AGATHA

AGATHA