最近読んだ本
引越しやらなんやらで間が空いてしまった。。直近読んでた本の感想をば。
- 作者: ロラン・バルト,渡辺淳,沢村昂一
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1971/07
- メディア: 単行本
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零度のエクリチュールはエクリチュール(文体)の歴史を顧みつつ執筆された時期に現われはじめているカミュ、クノーなどの作品に顕著な零度のエクリチュールに対する考察。零度のエクリチュールというのは同時代に現われたカミュ、サルトルなどの中世的な文体を差しているらしい。徹底的に作家の「私」が漂白されているような。進行中のカルチャーを語る生な瞬間がパッケージされた文章で興味深い。その後エクリチュールは徹底的にメタ化されてもはや死に体というような今に至るのだけど。
同収録の「記号学の原理」のほうに手間取ってしまった格好だけどこれは非常に刺激的に読めました。ミーハーなので哲学用語にフランス語読みが付いてるだけで興奮。言語学を下敷きにモードや交通標識などさまざまな企業に構造を見出そうとする講義は不勉強な私には超クール。知的好奇心がビンビン刺激されました。結びの一文「記号学の研究の目的は、観察対象の模像(シュミラクル)を作り上げるという構造主義的活動全体の企図そのものに従って、言語以外の記号作用体系の機能を再構成することである」と書き記してあるまさにその通り。バルトの文体はとても読みやすい。
ニーチェ―どうして同情してはいけないのか (シリーズ・哲学のエッセンス)
- 作者: 神崎繁
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2002/10
- メディア: 単行本
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