フジロック2009 2日目編

この日は暑さで起きました。明らかに睡眠不足のため眠くて気持ち悪い。外に出てみるとおお〜晴れてる。前日に続き湯沢の温泉→コンビニに行ったあと最早自然にテントで乾杯。ここで飲みすぎてしまった!ビールから始まってチューハイ、梅酒、焼酎、ワインからジャックダニエルまで。今から考えると明らかにオーバーペースだったんだけど楽しくなって15:00過ぎまで飲んだ挙句、携帯してる水筒にワインの梅酒割り(←バカ)を充填し会場内へ。このときは後に地獄を見るとは知る由もないフジロックを祝福している僕でした。

昨日とは打って変わり天気が良い。ハナレグミの熱唱が届いたのでしょうか。晴れるとビタE効果か、気持ちがいいもんです。そんな浮かれた脳天を打ち抜くMELVINSの重た〜い鋼鉄のリフ。ギターのバズ・オズボーン氏はFantomasで見た1月のオーストラリア振り。完全にこっちの方が水を得た魚でした。完全メタル音なユニゾン(笑)ツインドラムもひたすら低く、重い。スローヘビーコア元祖つーか独特で何というかぐるぐるマントラ聴いてる気分でした。グッドな立ち上がり。

そこからRed Marqeeにとんぼ返り。今回一番楽しみにしてたBright Eyesを見るためでーす。開演15分前くらいにテントに入り前に進むとコナー君自らリハーサル。『Fevers and Mirrors』に入ってた「An Attempt to Tip the Scales」(名曲)を歌ってた(本編でもやってました)。おおー懐かしい。これは嬉しいなあ〜。それにしても至ってシンプルなセッティングでコナー君(Vo,G)、マイク・モーギス(Gほか)、コーラスの女性、ネイト・ウォルコット(Key、Tpt)の4人のみ。つまりドラマーがいなくてバンドセットではなかったのはガッカリ。マイクモーギスとネイト・ウォルコットが居ればブライトアイズなんだけどね。
本編も基本的に弾き語りで他の楽器はちょっと色彩を加えるってな程度で前にいた僕はバッチリだったんだけど後ろは音量的にはかなり小さかったんじゃないかな。バンドじゃないからってBright Eyes(というかコナー・オバースト)の曲、むしろ一番のアピールポイントじゃないかとおもっている彼の歌の魅力が減ずるってことは全く無くてむしろシンプルな分、前に見た2回のライブと比べても一番歌えてたしエモーショナルに響いてた。やっぱり惹き込まれるよ。今回は比較的古い曲もやってて多分他には「The Big Picture」「We Are Nowhere And It's Now」とか「At The Bottom Of Everything」とか「Landlocked Blues」とか「Lua」とか。『Cassadaga』からは「Classic Cars」くらい?「An Attempt to Tip the Scales」「Lua」ってホントいい曲だ。しかし熱唱してる横で歌うとこ以外はiPhone(多分)をいじってるコーラス嬢には正直萎えた。何で連れてきたのか分かんないぜ。
それにしても彼の歌って一聴してメロディアスかなって思うけど鼻歌で歌ってみると何歌ってるんだか分かんなくなるんだよな、コナー君以外が歌うっていう磁場を離れると負け犬の独り言みたいになっちゃうな、とかそんなことを発見するライブでした。しかしいくら歌が良かったといってもフルバンドで見たかったのが正直なところ!かなり酔っ払ってたと思われる3年前くらいのサイマソと同様アンビバレンツな感情が残りました。次回は頑張って下さいsmashさん。昼間のHeavenあたりでガッツリと1時間くらいお願いしますよ。

腹が減ってたのでここで小休止。オアシスも空いててゆっくりと選べたので奥の「ナントカ焼豚飯」と書いてある看板の写真に惹かれそれを購入。

これが非常に旨かった。日本のガバオライスって趣きで、甘辛いタレと2個タマゴのまろやかさがベストマッチ。気に入ったので次の日も買っちゃったくらい。ご機嫌でGreenに移動し凱旋の清志郎ライブへ。おお好きな「JUMP」やってる。最初そっくりさんが出てるかと思ったけどどうやら過去の映像に合わせて演奏してたみたい。この時点では素直に楽しかった。それからはあまりに豪華なゲスト達が出演。ソロ出演時の何倍も客が居た(笑)Cher、YO-KING浜崎貴司の「Day Dream Believer」ウンウンいい曲だ、Mステの「黄金の緑」以来久し振りにUAをいいと思った「スローバラード」、その次の悲しみを振り払おうとするかのように熱唱するトータス松本にすこしウルッときて、ヒロト&マーシーでハシャぎ(キモちE)持ち直したんだけど、盟友チャボ「いいことばかりはありゃしない」のサビ「金が欲しくて働いて、眠るだけ」のあまりのリアルさと、その次の一番好きな曲「君が僕を知っている」の歌詞を聴いてしまい(この曲の charaのパフォーマンスはsuckでしたが)、僕の心の汗をため込んだダムが決壊してしまいそうでした。そして全員で「雨上がりの夜空に」。梅津さんや片山さんにソロが回ってきてあまりに本気だったりしてもうヤバイ。我慢してたんだけどその後のフジの清志郎の映像でダメでした。泣きました。エンディング「Oh!Radio」と同時に流れる新潟を自転車で走ったり温泉につかる清志郎。正直反則です。今までの映像がダイジェストで流れる間ずっと景色が滲んでた。ある意味今年のフジのハイライト。

セットリスト
1.田舎へ行こう(忌野清志郎ヒストリー映像)
2.シュー(泉谷しげる
3.Midnight Hour(WILKO JOHNSON、 NORMAN WATT-ROY、BOOKER T.、STEVE CROPPER)
4.Dock of the Bay(WILKO JOHNSON、 NORMAN WATT-ROY、BOOKER T.、STEVE CROPPER)
5.JUMP(忌野清志郎
6.ロックン・ロール・ショー(Cher)
7.Day Dream Believer(浜崎貴司YO-KING
8.スローバラード(UA
9.Baby何もかも(トータス松本
10.Remember You(甲本ヒロト真島昌利
11.キモちE(甲本ヒロト真島昌利
12.いいことばかりはありゃしない(仲井戸麗市
13.君が僕を知っている(LeyonaChara仲井戸麗市
14.雨上がりの夜空に(全員での合唱)
15.Oh! Radio(映像)


非常にしんみりした気持ちになり景気を付けるべくハイネケンを飲みながらAvaronへ。この辺から体に異変が。ビールの吸い込みが悪いと思ったら、頭がクラクラし風邪をひいたような状態に。陽気で軽やかなワールドミュージックを演奏するなRafvenの音が全く耳に入らず。ダルイので目を閉じていると徐々に吐き気を催し、10分後くらいかな、堪らず草葉の陰に隠れリバース。嗚呼、美味しかったご飯もさっきまで飲んでたビールももはや原形をとどめず。。初めてフジで吐いてしまいました。完全に自分のアルコール許容量を超えてしまったらしく、この日は以後復活できず。
こうなってしまうと体と相談しながらゆっくりと回るほか無いので、往年のロックファンの如く基本座ってライブ鑑賞。ほうほうの体でやってきたPublic Enemyが思いの他良かった。ビザが降りなかったらしくフレイヴァフラブは居なかったのだけど、それを補って余りあるチャックD御大本気のパフォーマンス。
「これなかったフレイヴァの代わりに俺が必ず盛り上げる。約束する。」って言ってたらしい。漢やの〜。「Don't Believe the Hype」とか「Black Pwer」とか煽ってたな〜。途中DJロイを大フィーチャーしてのMJリスペクトなコーナーも盛り上がり、ブラックエンタテインメントの底力を見た思いです。

もう全然Booker.Tを見る元気無し。Greenの方へ向かうも、この移動が辛かった。ただ人ごみの中で吐くのは流石に無しと思い頑張ってOasis まで戻りましたよ。途中で買ったポカリがうまし。余力が殆ど無かったんで、最早音楽を聴きたいっていうコンディションに無かったのでCombopianoちょろっと見て帰ろうと思って苗場食堂寄ったんだけど、彼らがトンデモ無く凄かった!!まさかの私的ベストアクトでした。前見たときと同じトリオ編成、ギター内橋さん、ドラム千住さん、渡邊さんだったんだけど、バンドの完成度がダンチ(aka段違い)でもの凄いことになってた。どうしてあんなに複雑怪奇で拍なんて無いような曲(もはや曲と呼べるギリギリの姿)なのに、超高速演算処理が施されてるかの如くキメを合わせられるんだろう?入り込むとフリーな即興そのものに聴こえるのに1曲丸まる終わったあとの印象としては凄く凝縮された曲を演奏してるように思うんだろう?何でこんなとこでと思うあのテンション高い演奏とその一体感は奇跡的ですらありました。一言で例えると「炸裂」。やっちゃってたね、本当に素晴らしかった。このときばかりはアドレナリンが上回ったか不思議と踊れました。一番前の文字通り飛んじゃってる外人並みには無理だったけど。かなり前から言ってるんじゃないかと思われる渡邊さんの「失恋なんてクソ喰らえ〜」というMC(というかギャグ?)も全てウェルカムな、素晴らしい演奏でした。催促のアンコールが鳴り止まなかった。

全て吹き飛んで非常にリフレッシュ。芋煮汁なんか食べちゃったりして、

足どり軽くテントに戻ったのですが結局元の木阿弥。テントで飲んでいたけど徐々にキモチWARUIがぶり返してきて敢え無く25時ごろ就寝。しかしジリジリと締め上げる頭痛でずっと眠れず3時過ぎでも盛り上がる外の友人の談笑に呪詛の言葉を一人ごち、最終的に持参した風邪薬兼頭痛薬「ズハリ」を飲んで無理やり寝ました。個人的フジロック至上一番辛かった・・。
3日目に続きます。