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RyoTheLukewater2009-05-12


池田亮司展 +/−[the infinite between 0 and 1]@東京都現代美術館。GW最終日に行ってきました。それにしても凄い雨だった(お蔭でかなり空いてましたが)。
展示スペースは至って簡素で、上階と下階の2フロア構成にそれぞれ2つのインスタレーション作品が展示されているというもの。先日のATAK NIGHTとはまた違うけど同様「鑑賞より体験」といった世界がありました。
上の展示はプログラミングされた3次元のダイアグラム(データマップなどなど)が変形・生成して音を生起するような作品で、入って直ぐには10個の異なるモニタがそれぞれ展開しており繊細な音が混ざり合いその中に居ると無機質な未来に連れて来られたと同時に体の中の細胞や感情のシステムの動きを覗いているような気分に。少し進むとそこは10個のうち一つが拡大されて視覚的に圧巻(スペクタクル)でした。僕も含めてみんな飽きずに長時間見てたな。
階段を降りて下は靴を脱いで入る真っ白なフロア(何となくケージの無音室をイメージしました)にはパラボナアンテナの様な巨大な発音装置が5台。自分の居る場所で聴こえてくる音が違います。自分の位置が変わることで、まるでそれぞれの音の波が形作るモアレの模様が変わるかのよう。しかし体験したことの無い感覚。感情を通らず脳それ自身に干渉(影響)しているようで不思議。
音と光による作品だけど今までに無いくらい自分の身体というものを意識した、稀有な体験でした。期間中もう1回行ってしまうかも。
その後企画展のチケットでも入れるので常設展に入場。個人的に面白かったものも詰まらなかったものもありました。しかし入口にドーンとスタンディングしていたヤノベケンジさんのジャイアント・トらやんには胸躍ったね。デカい、ってだけである種の荘厳さを獲得してます。