生そのもの

J・M・クッツェー『マイケル・K』読了。

マイケル・K (ちくま文庫)

マイケル・K (ちくま文庫)

アパルトヘイトに対する反発〜内戦という非常事態の南アフリカの現実が被抑圧者である知恵遅れの黒人の目(体験)を通してあぶり出されていく物語。
ただ上記のような悲惨な状況が設定されているにも関わらず、戦争それ自体からは距離を置いて書かれており、さらに主人公の心理描写は詩的といっていい程の書かれ方がされている結果、戦争小説・告発小説といえばそうなのだろうが僕にはもはや普遍的な強度を獲得し神話性すら帯びているように感じられた。残念ながら僕には理解できない箇所も若干あったけど素晴らしい小説。ブッカー賞受賞作とのこと。


そうそう、イープラスからスティーヴ・ライヒ作品のコンサートが5月にあるというお知らせが。
http://eplus.jp/sys/T1U14P0101P002021972P0050001P006001
ライヒ本人も来日するのね。寝てしまうかもしれないけれど、「ドラミング」演奏予定の5/22に行こうかどうか真剣に悩み中。


あと、今日OSHMAN'Sで見た別注TOKYO BIKE(シングルフリー、多分)にかなりそそられた。650cだから小回り利きそうで良さげ。無印チャリが死にそうなのでご近所用に欲しいなあ。