フリージャズおじさん

RyoTheLukewater2008-02-05


一昨日は凄い雪でしたね。寒かったので豚骨ラーメンを特盛で食ってやりました。脂肪を蓄えないと。

さて土曜日は遥々横浜国立大学(山の上にあった)までジム・オルークのソロと大里俊晴教授との対談を見に行ってきました。手書きの告知(写真参照)がイイネ。

ソロ・パフォーマンスは3曲。1・3曲目はハーモニクスを多用したデレク・ベイリーの影響が濃い(?)曲で、2曲目はへんてこラテン?(スパニッシュ?)風。最後にやった大里氏とのインプロは謎でしたが、、今回演奏した曲達は一見難しそうだけどポップで奇跡的に美しい演奏でした。

(おっと、「音楽について書くのは建築について踊るようなもの」(byフランク・ザッパ)だった。。失礼)

演奏も素晴らしかったのですが、その後の対談のジムのミュージック・ヒストリーがパーソナルな視点から話されていて貴重だった、あれは。 予想外?に、途中かなり笑わせてもらったし。
ジムさんのかわいらしい日本語で話されるエピソード、たとえば音楽大学で作曲を勉強してたんだけどクラシックには制約が多すぎて段々嫌いになっていったこと、14歳くらいでフリージャズ(インプロ系)のコンサートへ行ったら全く若者が居なくて隣りのフリージャズおじさん(この表現、おもろい)に、嫌味を言われたこと、デレク・ベイリーと文通しててイギリスへ旅行へ行った時に自室へ行ってギターを教えてもらったこと、ソニック・ユースを友達に薦められて初めて聞いたときにイマイチだったこと(フリージャズやインダストリアルを聴いてたので、こんなの全然ノイジーじゃない!)、その後サーストンのレコードオタクっぷりに驚いていい友達になったこと、などなど。ああ書ききれないな。ええとつまり、それぞれの話から音楽(と映画)の愛が溢れてて素晴らしかった、です。いやいやこの人本当に音楽オタクです。楽しいイベントを一般開放してくれた主催者様に感謝。

大友さんユリイカにも書いてあったけど、ソロはあまりやりたく無いらしい。今回もその話からはじまった。ソロは鏡で自分の姿を見ているようなもの、逃げたいけど逃げられない、凄く緊張するもの、とのこと。演奏家の深淵を垣間見れた瞬間がありました。