FUJI ROCK07レポート・【前夜祭・1日目編】

RyoTheLukewater2007-08-04


【26日(前夜祭)】
今年もやってきましたフジロック
11時に東京を車で出発して、一路苗場まで。途中赤城高原PAの塩ラーメン(ウマイ)などを食べつつ士気を上げる。
そんなかんだで4時頃には会場に着いたのですが、チケットを交換してキャンプサイトへ行って見るとそこは色とりどりのテント、テント、テント・・・。うわー、まだ前夜祭の日ですよー。というわけでやむなく去年より奥地のやや斜めってる所にテントを設置する。ここだったらまだいいけど明日来た人は大変だなー斜面、とか思う。何年か前、2日目から行ったとき15度くらいの斜面にテント立てて死にそうになったことがあるのです。
湿気・腰痛対策に万全を期すため床にビニールシート&銀マットを敷いたあと、その上にエアーマットと寝袋を配置。やっぱりちょっと斜めだけどもね。

ゲートをくぐり会場入りすると凄い人。明日から始まる本チャンの期待感に溢れてる感じ。いいねー。毎年恒例のパエリヤセットを食べながらしばし談笑。その後MARQUEEに入りRATATATを見る。悪くないんだけど少し予定調和な気がして爆発力に欠けるような。けど踊る。ここで友人とやっぱりフジは音がいいということで意見が一致。

途中後輩からグリーンでCUREがリハやってるとのタレコミが入ったため見に行く。うーん、ニューウェービー。ここで明日CURE見なくてもいいや、という結論に達する。

その後岩盤のブースで(多分)スギウラムが回してたのでしばらく踊りテントに戻る。となりのテントから聞こえるイビキがうるせー。こんなとこで図らずもノイズミュージックが・・。笑ってしばらく寝れず。


【27日(1日目)】
例年通りテントの中が蒸し風呂と化していて目が覚める。あ、熱い・・。しばらく外でクールダウンしてから車で麓の温泉に出かける。この温泉も今年で早3年目、車中では潰れたんじゃないかと懸念する声も聞こえたが(笑)、無事に営業されておりました。おっちゃん久し振り。
温泉で英気を養ってからいよいよフジロックへ。しかし快晴だねー。こんなに晴れたのは久々なんじゃないかな。


小谷美紗子@Gypsy Avaron
予想以上(失礼!)に良かった。いいスタートが切れました。アヴァロンののどかーな景色に小谷美紗子のキリッとしてるんだけど後味甘めな声が非常に良くマッチして気持ち良し。「ずっとフジロックに出たかった」的殊勝なMCに好感持ちつつ(もっと暗い人かと思ってた)、ジャズっぽいアレンジの曲が中心なのだけれどバックの演奏も非常にしっかりしていて安心して聴けました。
アヴァロンは一面芝生になっているんだけど、いやー虫が凄い。びょんびょん体に飛んでくる。僕はそんな虫は無視してましたが。


SENTIMENTAL CITY ROMANCE@Orange Court
大御所なのに人がまばら。。客の年齢層が低いからなのか。しかしそんなことにメゲずにAORチックな気持ちよいシティポップスを演奏してました。演奏は勿論巧い。「海」なイメージのバンドだけど、意外と「山」もイケるじゃないか。


GOMA&JUNGLE RHYTHEM SECTION@Field of Heaven
先日発売されたアルバムを聴いて見直したGOMA(遠目からはヤクザにしか見えない)、熱いステージでした。曰く「俺はずっとフジロックのフィールド・オブ・ヘブンのステージに立つことが夢だんたんやー。現在進行形で夢を叶えてるやつがここにおんねんぞー!」音楽同様キャラも熱い。いや熱すぎる。辻コースケさんをはじめバックの3人のミュージシャンの技量も素晴らしく、ディジュリドゥを吹きながら繰り出されるGOMAのアクションも素晴らしく(笑)、やや単調なきらいもありましたが気持ちよく踊れました。


akiko / Moreno-Domenico-Kassin+2@Orange Court
これは期待していたのですが、前のGOMAで踊りすぎたので途中から睡魔に襲われ、3曲くらいしか記憶にありません。その間の印象は、「演奏は素晴らしい、てか気持ちいい。でもakikoいらねーんじゃね?」というものです。


日野皓正クインテット@Orange Court
赤いジャケットを着て現れた日野皓正、思ったよりカオッティクなその演奏はギラギラ脂ぎってました。音も見た目もド太い。例えて言うなら梅宮たっちゃんって感じだ。トランペットで短いフレーズを重ねていく様はなるほどマイルス門下生でした。


KINGS OF LEON@Green Stage
以前Summer Sonicで見て何てカッコイイライブするんだと感心したことがありましたが、今回も良いライブでした。音が中太となサザンロックというともすれば古臭いイメージの音楽をやっているのだけどジャムに走るのではなく程よくタイトでキチンと00年代の音が鳴ってました。現在大流行りのウルトラスキニーなズボン(てかタイツ?)履いてたしね。カラっとした音作りも好みです。

MUSE@Green Stage
個人的にはこの日のベストだったかなー、ちょぴっとしか見てないけど。言うなれば耽美系(この辺CUREに影響受けてんの?)ハードロックなのですが。あの改造ギターを見るにかなりのオタク&ナルシストだと思われますが、そんな自分のオタッキー&ナルシスティックな面を恥じることなくキチンとエンターテインメントに昇華しているのは素晴らしい。しかも爆音で(いい音。バキバキ言ってた)。アピールしまくってる 笑。映像も駆使して全然グリーンステージが広く感じなかった。です。力のあるバンドは違うねー。


FOUNTAINS OF WAYNE@RED MARQUEE
で、そんなに良かったMUSEを中座してRED MARQEEへ。ファウンテインズ好きなんで。新しいアルバムから半分、過去の曲半分くらいと隙のない選曲でした1stの1曲目やったのにはビックリ。好きな曲なので嬉しかった。しかしやる気もあったようだし良かったんだけどMUSE聴いた後だからかバンドの音に全然迫力感じず割と凡庸なライブでした。アコースティックの曲が一番良く聞こえたくらいです。で、隣にいた女の子がずっとケータイで写真(ビデオ?)撮ってて、そっちにばっかり意識が行っちゃった。自分のBlogに載せるのかな。折角のライブなんだから撮るのは1枚くらいにしてちゃんと聴けばいいのに。


三上寛@苗場食堂
ファウンテインズ最後まで見てグリーンの方へ歩いていくと三上寛が熱演中。思わず人だかりの中へ。その「日本海の荒波」という風情の風貌と歌(僕の勝手なイメージです)はフジロックでも十分にエッジィだ。「中津川フォークジャンボリー藤圭子と同時期にデビューしました」という冗談だかマジだか分かんないMCを経て歌われた『圭子の夢は夜開く』のカバーなどどこに着陸するか予測不能なストーリィを描く楽曲群はやはり協力で、結局「寛ワールド」に引き込まれて最後まで見る。面白半分で見てた人も「三上寛」という名前はしばらく忘れないでしょう。


dj KENTARO@RED MARQUEE
三上寛終了後テントへ戻り一時仮眠をば。休憩無しで朝まで、ってのは年々きつくなっていくのです。と思ったら寝すぎて1:00過ぎ。うわハイファナ終わっちゃうじゃん。慌てて同行者を起こしてRED MARQEEへ。案の定KENTAROのプレイが既に始まってました。ケンタロウ氏は見た目のイケメンで、年下ということに少しジェラシー。MARQEEに入った途端、非常にアゲアゲな音と雰囲気に思わず寝ぼけ眼も覚める。手元が大写しになってスクラッチをビシバシ決めてるところを見ると否が応でも盛り上がります。最後はハイファナも出てきてカッコイイセッション(ややハイファナ色強し)で終了。


THA BLUE HERB@RED MARQUEE
ヒップホップというとどーでもいー自慢話や嘘臭い仲間賛歌なんかが幅を利かせていて、そういったものには全く食指が動かないのですが、TBHのライブではボスの目の前の客に真摯メッセージを伝えようとする気概・姿勢に素直に感動してしまいました。曰く「ヒップホップつーと暴力・SEX・ファッションしか歌ってねーかと思うかもしれないが、ちゃんと考えているやつもいるってことを分かってくれ」まさに言う通り。他の人間との違いを否定するんじゃなくて肯定することから始めようと歌う「one love, one heart」というフレーズを繰り返す曲が特に印象的でした。友人にTBHヘッズがいるのですが、こんな熱いメッセージをヘッドフォンで聴いていたらそりゃ影響されますわな。今度彼からCD借りることにしようっと。


1日目だけあって頑張って動きました。翌日アフロがいるバンドに物凄いライブを見せられることになるとは、この時点では全く知らないのでありました。
というわけで2日目へ続きます。