紅盤

カミングアウトすると僕は15年来の斉藤和義ファンなのですが、このアルバムいいですね。
のっけから井坂幸太郎との共詞で話題の「ベリーベリーストロング」の演奏がグルーヴィで驚く。クレジット見ると全楽器斉藤和義の演奏。全部自分でコントロールしようとして揚げ句バンドのグルーヴ感が無くなってしまっていた『ジレンマ』の頃とは雲泥の差だ。いい曲。
ジョン・レノンの「女々しい、情けなーい」感じが良く出てる「ジェラス・ガイ」の日本語詞も素晴らしい。いやーわかるわかる、っていうかそうだよねー。久し振りにポップソングの歌詞に共感してしまった。ボーカルが靄がかっている所もそれっぽくていいすね。
マイナー展開のピコピコポップ「君は僕のなにを好きになったんだろう」は途中喋りぽくなるところがたまらないし(恥ずかしいラップ調ではないすよ)、斉藤和義の曲より斉藤和義の曲らしく聴こえる早川義夫「天使の遺言」も良いし、ブルース調の原田真二「キャンディ」のブルース調バラードから急にロッキンなジュリー「ダーリング」のイントロになって驚く感じも良い。サザン「真夏の果実」のボニーピンクの声も流れの中で清涼剤になってる。そんでもって最後は紛れも無く名曲の「ウエディングソング」(ブライアン・メイVer.はご愛嬌。マイケル・シェンカーと迷ったらしい。ははは、そっちの方が聴きたかったかも)。
ちなみに今まで友達が結婚したら歌ってやりたい曲の1位は「Can You Celebrate?」だったのですが抜きました。これを歌いたいすね、弾き語りで。
その他の曲もいいすよ。うーん、緩急もあって良く出来てる(出会いから結婚、までを綴ったコンセプトアルバムなのです)。
つまり、僕的には『FIRE DOG』以来の傑作、じゃないかと思うわけであります。
しかし、40過ぎてますます盛んだ。素晴らしい。僕もかくありたいものです、パブロ・ピカソに憧れてるんで(by 真心ブラザーズ)。