2010年極私的ベストディスク3枚

去年も結構CD買ったんですが、何を買ったのかあまり記憶にない・・。印象に残った3枚を念のため記しておきます。

震える牙、震える水

震える牙、震える水

多分去年の再生回数No.1。自分の趣味が重箱の隅的になっていた盲点を突く、極めてオーソドックスなポップ/フォークアルバム。一発取りというのがとても信じられない極めてシンプルだけど恐ろしいほどの構築美を誇るピアノ・ドラム・ベースの演奏、ジェフ・バックリーアントニー、さらには平井賢を思わせる(ちょっと言い過ぎか・・)ハセケン氏の素晴らしい歌といいところは沢山あるけど、自分が惹かれたのはどこにも関係の無いところから(一見)突然現れて、何故か今弾き語りフォークみたいな時代に逆行する表現を全うするっていう時代から進んで断絶されるような表現を感じたからかなあ。歌詞も普遍的と言っちゃー普遍的だけど今と全く関係無くて凄い、孤高。
うーん、こないだ佐々木中氏の本について書いたことにそっくりじゃないか(苦笑)。極めて保守的な美学を感じるけども(だからこそ)独自の世界があり、純度の高いアートになってます。
余談だが、アジアンカンフージェネレーションのヴォーカル氏もフェイバリットに挙げていたらしい。トレンドと商業性を振り切った表現に憧れを感じたんだろうね。

Dog With a Rope (TRUCD214)

Dog With a Rope (TRUCD214)

リアルブエナビスタソシアルクラブで本家よりずっと完成度高し。一見レイドバックしてる音楽だけど、ただのオマージュに終わらず時代と国境線と歴史を捏造する誰も聴いたことのないワールドミュージックに。録音も素晴らしいしずっと聴いていたい。去年一番人に勧めたアルバムかも。

Archandroid

Archandroid

才能と音楽センスと出発力を兼ね備えた驚異の新人。プリンスもお気に入りでNYマジソンスクエアガーデンのライブに客演させたとか(情報源:中村明美さんのニューヨーク通信)。とにかくスピード感がハンパ無く、ハイパーな性急さに急かされる気がする。輸入版なので何を歌ってるのか分からないけどアンドロイド(携帯OSじゃないですよ)絡みのコンセプトアルバムらしい。
しかしこういう新人が普通に現れるアメリカのポップ/ショービズ界のクオリティと層の厚さを改めて知る思い。それに比べてかの国は・・。

うーん、振り返ると割とベタな感じ?

ちなみにベストソングは大友良英さんの「その街のこども」(歌:阿部芙蓉美)。これに入ってます。

大友良英サウンドトラック Vol.0

大友良英サウンドトラック Vol.0