Fuji Rock 2010(3日目のみ)

結局今年も行ってしまいましたフジロック
例年はガッツリ前夜祭から参加してたけどいい加減疲れたので今回は最終日のみ。前日は実家(新潟県)に帰っていて、そこから当日父親に会場ま で車で送ってもらっちゃいました、てへ。

初日から結構雨が降っていたとのことですが、1日だけなので心も体も身軽。いつもとは全く違う心持ち。会場入りしたのが15:00過ぎでリス トバンド交換もガラガラ。しかしゲートをくぐるとテンションも上がりますね。
ぬかるんで牛舎みたいな臭いを振りまいてるグリーンステージの土の上でまずはVAMPIRE WEEKEND。

事前に相方から借りて2nd アルバムのみバッチリ予習済み。かなりCDに忠実な演奏だったのとヴォーカル氏の顔がミヒャエル・バラックに似ていたことが印象深かった。大 きな会場でいつもよりアンプリファイされていたこともあったのかダンスミュージックのような軽やかさとゲイ臭が後退し所謂ボトムの強いロック バンドの音になってたのは少し残念かな。このバンドの特異性が堪能しきれない。次はクアトロくらいのサイズで近くで見てみたってもんだ。早口 でBPM速い曲は盛り上がったよ。
やっぱりフジロックは人が多かった。グリーン〜ところ天国〜ホワイト入口あたりは巡礼だね。ヴァンパイア終わりでFOALS見るつもりだった んだけど入場規制かかり混雑してたので回避することに。通り際に聴いた曲、アメリカのバンドみたいな変拍子。聞くとこによるとFOALS良 かったらしい。
ホワイトの出口あたりで見たことのある長身の白人男性がピョコッと飛び出してきたと思ったらベルセバのスチュアートだった!一度はスルーした ものの追っかけて話しかけてみた!緊張のあまり支離滅裂な英語だったろうけど、にこやかに対応してくれ一緒に写真に写ってくれるという想像以 上のいい人っぷり。この段階で最後菊池成孔セクステット見るという選択しは消えました。最初から最後まで付き合いますよー。
実家で昼飯+おやつ食べすぎたせいで全く腹減らないからお酒だけ買ってアヴァロンでSPENCERこと大矢ユウスケ。ベルリンに行ってマッ キーのような髪型になったオオヤ氏、前見たライブ映像では芳垣さんがドラムだったけどこの日はピースケさん。アブストラクトなドラムと合わせ て、ベルリンナイズされたのか最初はサンプラーいじってピコピコやったけど全く蛇足な印象。徐々にドラムのビートとギターのストロークが合っ ていって、歌われた歌は空に溶けていきました。
しかしスケジュールスカスカだなと思って1日目と2日目のタイムテーブルを見たらもっとスカスカになりそうで思わず身震い。そっちの方が知ら ない音楽と出合えるっていうことだけども。というわけで十分な休息とアルコールを採り(ところ天国のバーのホットラムチャイが美味しかった) 今回一番の見どころと思われるグリーンステージのAtoms for peaceへ。
結論から言うとものすごかった。基本トムのソロ『The Eraser』収録曲をバンドでやるっていうユニットなんだけど、あのアルバムの無機質なでリスナーを煙に巻くようなアブストラクトな雰囲気はそのまま に、ジャーマンロックのようなトライバル感や筋肉漲るグルーヴが追加されてアラ不思議、極上のダンスミュージックになってました〜。トムヨー クのヴォーカルで笑顔でダンスする、って不思議な光景だけど、レディオヘッド聴いてても思うけど
トム・ヨークの声もアクションもソウル(音楽ジャンル)じゃないけどソウルフルなんだよな〜、とか思いながら。完全に後付け感のあるフリーの ベースも違和感つまりフックになってて面白かったな。本編最後のダブステップみたいな曲や多分新曲だと思われる第2部の曲は完全にノミもとい フリーのベースが披露されてた。勿論レッチリみたいな横揺れ音楽じゃなくてガチガチなビートの上で。いやーすごい、すごいよ君は。トムヨーク の基礎演奏力の高さも堪能できて完全に満足。実はダルーンとした踊れない音楽を予想してたんだけど完全に裏切られました。ベストアクト。
結構ハイになって酒+ようやくここでフジ飯一食目のコムタンクッパをアヴァロンで。
座ってたらホワイトステージの方から聴いたことのあるファ ンキーなダンスビートが。これ、「Fool's Gold」じゃん。ローゼスで一番好きな曲。後でFujirock Express見たらこの日の1曲目は「I Wanna Be Adored」だったらしい。反則技。
そして宣言通りベルセバを見るためホワイトステージへ。開始20分前に向かったんだけど結構混んでた。聞くとこによるとマッシブ終わりで客が 来てうしろはすごいことになってたんだとか。
新曲(多分)〜「I'm A Cuckoo」から始まったこの日のライブ。多分ブルックリン周辺の新人みたいなサウンドの目新しさやAtoms for pieaceのようなカリスマ性、マッシブみたいなズブズブとハマり込んで行く感覚なんか無くて、フロントに並んだバンドの6人(+後ろのクリス・ゲッ ズ)はアマチュアの集団のようなどこにでもいそうな見た目で、ギミックの無い楽曲を割と淡々と演奏していくだけなんだけど、 上記のバンドにはないロウ(生)であったかい瞬間がたくさんあって、バンド(特にスチュアート)のオーディエンスを楽しませたいっていう姿勢 が伝わるホントいいライブでした。うーんライブはコミュニケーションですね、フジに行って良かった。
シャイで控えめ(推測)なんだろうけど、拙い日本語MCで笑いを誘ったり、客をステージに上げてダンスさせたり、カブト虫が飛んできたことに 引っ 掛けてスティービーが「Ticket To Ride」即興で歌ったり(そういえば昔スミスのコピーバンドが出てるって話になってスミス歌ってたな)、日本人弦楽隊を自己紹介させたり、挙句にスチュ ワートが客席にダイブ(!)までし たりしてライブをオーガナイズしゆっくりと沸点に近づいてく様子は中にいて非常に気持ち良くてライブはコミュニケーションだよねって。相変わらず楽器を とっかえひっかえしてたけど、ミックのトランペットを筆頭に改めて再現能力高いよな〜何て思ったり。
昔っから好きな「Give Me Away From Here, I'm Dying」「Sleep The Clock Around 」やスティービーのモータウンソングような「Wrong Girl」も聴けたし最後アンコール「Legal Man」で〆るっていう盤石の構成。上がった。例年稀にみる楽しいフジロックと相成りました。最近はライブで楽しむってよりも飲みとかキャンプが楽しいっ て風になってたからねー。それはそれでいいのですが、初心を思い出しましたよ。
ベルセバ終わりところ天国で飲酒したのちゆっくりとグリーンステージへ。シザーシスターズ何気に楽しみだったの で。グリーンにつくとモニターが全て白黒で何事(笑)ちょっと陰鬱入った一大ゲイディスコ絵巻が繰り広げられているのでした。ちょっとマイク の出音が小さかったけど今やカラオケの十八番「Fire with fire」など結構楽しませてもらいました。ヴォーカル男は最後パン1になってたという素晴らしいクロージング。
しかしこの辺から大雨が。すぐに止むでしょー終わったらオアシスで飲み会や、とか思ってたら全然止まないでやんの。これには正直参りました。 しょうがないのでギュウギュウのレッドマーキーで座れないから1時間半くらい踊り→確か02:30くらいに小雨になったので飯(クイーンシー バの満腹プレート的な)
→もう眠くてどうしょうもなかったので苗場食堂で死体→04:00過ぎに起きてバスにならびなんだかんだで7時過ぎの 新幹線で帰宅。この一連のバタバタで疲れましたよ。10代の頃だったらな・・。


まあでも総合的に楽しかったなあ。来年もいっちゃうかも。次はメタモに行きたいぞー。